2020/06/11 14:59
「オレンジワイン」という言葉を聞いたことありますでしょうか?
ワイン業界では、大大大ブームです。
オレンジワインというのは、白ワインの中の一部のワインを指したもので、原料はぶどうです。(オレンジは使っていません。)
一般的な白ワインは、収穫したぶどうをプレス(圧搾)してブドウ果汁を発酵させてワインにします。
オレンジワインと呼ばれるものは、収穫したぶどうを皮ごとタンクに入れて醗酵させてワインを造ったものです。
つまり、赤ワインのような造り方で造った白ワインということです。
これにより、皮から色素、タンニン(渋み)が抽出されるため色はオレンジ色っぽくなり(これが名前の由来??)味わいも複雑さを感じます。
ここで、ワインの歴史のおはなし・・・
ワインの発祥はグルジア(ジョージア)あたりだといわれています。昔は収穫したぶどうをアンフォラと呼ばれる「甕(かめ)」で醗酵させてワインが造られていました。当時はもちろん一切の農薬や肥料、添加物等もありません。そして醸造もほったらかし!です。
そして今日、ナチュラルなワインを造る生産者たちの造り方が、この頃の造り方で、それによってできたワインがオレンジワインと呼ばれています。
肥料や農薬などを使い、過保護に育ったぶどうは、この造り方をすると醗酵ではなく、腐ってしまいます。
ぶどう自身にパワーがあれば、昔のように放っておいてもしっかりと醗酵してくれます。ナチュラルワインが人気な今、このオレンジワインが大ブームとなっています。
グルジアやこのラディコンのイタリア・フリウリを始め、イタリアに続き、フランスやスペイン、オーストラリア、ニュージーランドなど世界中でオレンジワインが造られてきました。
こんな大大ブームな中、業界の人の中にオレンジワインという言葉はどうなの??と疑問の声を挙げる方も出てきました。
ラディコンは、以前から「オレンジ」という言葉を使わず、「アンバー」という言葉を使っています。
イタリアのブーム以前から造っている方々も「アンバー」という言い方をされたり、「オレンジとは違う」といったり。
個人的に思うこと・・・
全然知らない方が「ナチュラルワイン」に興味を持ってくれるきっかけになるのであれば、「オレンジワイン」って大歓迎です!
(こんなこと言ったら怒られちゃいそうですね 笑)
実店舗「アヴォートルサンテ」でワインを販売していると、「ワインなら何でもいい!とにかく安いもの!」をお求めに来られる方もすくなくありません。
そうした方が「オレンジワインって何??」
とオレンジワインのお話を聞いてくださり、ナチュールワインに興味を持ち買ってくださるのです。
これってとってもすごいこと!だと私は思います。これほど最強のキャッチコピーはなかなかありません!
皆さまには是非、オレンジワインと呼ばれているものを一度飲んでいただき、オレンジなのかアンバーなのかは更にご興味を持たれた際にワインショップやソムリエさんやワインに詳しい人に聞いてみていただきたいと思います。
因みに、オレンジワインと呼ばれるものにも味わいがいろいろです。
このラディコンは、初心者の方はこのリボッラは飲みづらいかもしれません。試しに!という方はヤーコットというワインがオススメです。